chillnaの由来は chill nurse です。「くつろぐ」「落ち着く」「リラックス」という意味の chill と、看護師の nurse を掛け合わせています。人と人が向き合う医療の現場で忙殺されずに患者さんと向き合うことができるように、そして看護師自身も自分を大事にできるようにと願ってつけました。

医療現場は本当に忙しいです。患者さんが増えると接する時間も短くなります。気持ちとしては手厚くしたい、時間をかけたい！と思っていても、それは労働環境を整えないと難しい状況がありました。私が現場にいた頃は、看護する時間も限られ、大好きな看護師という仕事なのに体や気持ちが追いつかず、心身ともに疲弊して辞めてしまう看護師を何人もみてきました。好きだけど、もうその生活には戻りたくない、と、そのまま離職してしまう人たちも数多くいました。

私は当時からずっと「もっと自由で柔軟性のある医療業界であってほしい」「働く医療者自身の心の健康を保ちたい」と思い続けていました。医師の働き方改革などが掲げられていますが、現場はまだまだ乖離していることも多いです。「寄り添ったケアができる環境を」、そう考えた時に、まずは医療者自身が自分を大切にできる職場環境が大切だと考え、「私が願う環境は自分で作るしかない！」そう思って起業し、『訪問看護ステーション ちるな』を立ち上げたのが背景です。

訪問看護はメイン事業ですが、chillnaの目標はここで働く医療従事者の心を大切にしながら、キャリアを継続できる環境を整えること。それによって、患者さんの心に寄り添ったケアに還元されると思っています。離職してしまった医療従事者のセカンドキャリアの選択肢は、一般企業の方に比べて非常に少ないと感じています。私は離職した人や辞めてしまおうとしている医療者に対しても、活躍できる場所を提供したいと思っています。国家資格である医療従事者という強い武器を活かして、自分らしく働いてほしいという想いが、chillnaで事業を多角化している理由のひとつでもあります。私が「看護師×経営者」になれたように、chillnaでは共に働く医療従事者が、自分のやりたいことを叶えていける環境を提供していきたいと思っています。

医療者の職場環境を整えることで、本当の意味での「医療」を提供できると私は思っています。chillnaでは医療者を守り、本来の「ケア」を提供できる会社として地域に根付きつつ、今後も事業の拡大を図っていきたいと思っています。